第4回川柳コンテスト 開催中!
2021年01月30日(土)
1月17日 (日) 晴れ
今年初となる『懐かしの軍歌 新春スペシャル』開催の様子です。
1月14日より、感染症予防として歌唱を伴うプログラムが禁止とされたため
、今回は急遽内容を変更をし、神風特攻隊員の遺書を朗読いたしました。
初めに、戦争の勃発から発足に至った経緯、どういった内容だったのか、また、何機が対象となり、その搭乗員数、平均年齢等に関しての説明をしました。
読み上げる遺書は婚約者の女性宛、新婚間もない妻宛、妹宛、子供宛の4通を用意し、私と女性スタッフで2通ずつ読み上げる事としました。
先ずは私が、婚約者と新婚間もない妻宛に書かれた遺書を朗読しました。
朗読しながら感じた事は、私がもしもその立場であったなら、おそらく記すであろう〝恨みつらみ〟〝未練〟〝嫉妬〟等が全く感じられない事です。
※もちろん検閲はあった事と思いますが...。
純粋で、すがすがしささえも感じるその文面には、残される者への感謝と今後を案じる気持ちがこもっていました。
歌唱が行えない事を事前にお伝えしていたため、参加者が少なくなるのではと予想していたのですが、ご覧いただきます通り、多くのゲストの皆さまが、真剣な面持ちで朗読に聞き入っていらっしゃいました。
なかには、いつもこのプログラムには参加をされていないゲストもお見えになられました。
※後でお伺いした所、九州出身との事で理解が出来ました。
今度は担当が変わり、女性スタッフが幼い妹、子供宛に書かれた遺書を朗読しています。
少し不安が...と、事前に本人より辞退の申し出もあったのですが、女性ならではのやさしい語り口をゲストの皆さまも望んでいられたため、無理を承知でお願いしました。
生後三か月の愛児に残した手紙には、自分が名付けた名前の由来、もし、もう会えなくなったとしても決して親なし児とは思わず、九段に来れば会える事、そして、常にこれからも身辺を護っていく事が、書かれていました。
当初は順調に朗読も進んでいたのですが、中盤過ぎから感情が高ぶってしまい、嗚咽が聞こえはじめ...。
途中、「大丈夫ですか? 代わりましょうか?」と声を掛けたのですが、気丈に涙声ながらも、最後まで頑張って読み上げました。
その声と姿につられ、ハンカチを出し始めるゲストも...。
あまりにも辛そうであったため、残りのもう一通は代わって私が朗読させていただいています。
担当をしたスタッフには本当に申し訳なく、深く感謝をしております。
後記
〝遺書〟というと、重く感じられてしまいがちですが、実際に朗読してみると、その悲惨さより、むしろ、ただ愛する者の為に純粋に、ありのままの自分の想いを伝えている事が感じられます。
終了後、ゲストの皆さまからは、「こういった方達がいたから、今の私達がある事を決して忘れてはいけないのよね!」等、思い切ったテーマでの開催に、沢山の称賛をいただいています。
この戦争末期のこうした行為には、現在、批判の声も多く聞こえてきます。
過去を批判する事は現世の特権ですが、そこから感情論に走ってしまってはいけないと思います。
特攻隊に所属していた方が、それは志願であったのか、強制であったのかと問われた際、「その答えは、軍隊の本質を知らない人には、いささか答えづらい質問です。」と話されていますが、それを知ろうとする事自体が、今となっては意味のない事なのかも知れません。
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