老人ホームでビームライフル体験会
2022年07月29日(金)
「3..34〇〇、6〇〇8」とS様が眉をひそめ、真剣に考えて絞り出したのが8桁の数字でした。
「これちょっと、書いて!」と頼まれました。
形にしなければ、またどこかへ飛んでしまうように、記憶のかけらを掴むのをお手伝いして、とにかく手元の紙ナプキンにメモ書きしました。
これはいったい、なんでしょう?気になって思わずS様に聞きました。
「これはね。Kさんという人の電話番号!」紙ナプキンを手にしてやっと安心されたようで、S様も落ち着いて語り始められました。
「Kさんは、私の同級生だったの、とっても仲が良かったの。」
目が光るようになって、おそらく80年も前の光景を思い出しながら、S様は満足というか、懐かし気に話されていました。
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「あんまりにもご無沙汰してるからね、この電話で通じるのかな、いきなり掛けたら向こうもビックリするでしょ...」
少しの間ボーとしていたら、「なんで急に思い出すんだろう」と、S様はつぶやいて、きっかけが気になったようで「なんか用事があったような...なかったような...なんだろう」と、独り言を続けられていました。
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「まあ、いいや。明日かけてみよう!」
分からなくなったら、それでもいい、ことの成り行きに任せて頑張れるところまでやってみるというS様の穏やかさ、いつも見習いたいものです。
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ただ、急に思い出されたのではなく、たぶん、その前の日、一緒にお話をしていた時、自分から「S様、一番仲の良いお友達はどんな方でした?」と聞いたからかもしれません。
その時、「さあ、なん~にも覚えてないの」と笑っておっしゃったのもS様でした。
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「そうだったの?」やはり一日前に雑談したことはすでにどこかへ飛んでしまい、記憶が湧く今の瞬間を大事に、S様は「ありがとね」と手をぎゅっと握ってくださいました。
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*S様との発見:記憶は、時間が経つのとともに消えていくのではなく、何かに覆われるだけであって、きっかけがあれば喚起できるものかも*
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本日はサービススタッフの金がお送りいたしました。
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