暮らしのエピソード
Vol.16
“やりたい”を見つけて彩りある暮らしに
暮らしのエピソード
Vol.17
[NEW] 自分らしくいられる新たな住まい
ご入居後も続けた「茶道」。
好きなことで人とつながりながら、自分らしい暮らしを楽しむ。
グッドタイム リビングでの茶道教室
「お茶をいただく時は、お茶碗を時計回りに二回ほど回してお茶碗正面を避けて飲みます。三口半くらいでいただきましょう」
毎月第3金曜日、スタッフ4~5人を集めて開かれる「グッドタイム リビング」の茶道教室。厳しい口調ながらも、優しい眼差しでスタッフを指導するのは、夏目モト子さん(仮名、81歳)です。
「熱心なお弟子さんたちで、教えがいがあります(笑)。もちろん、茶道の一連の所作や作法を身に付けてもらうことが大事ですが、それよりもお茶を楽しんで飲めるようになって欲しいのが一番ですね。茶の湯の心が広く伝われば嬉しいです」
お弟子さんに教える日々
夏目さんが茶道を習い始めたのは16歳の頃。もともと夏目さんのお母さまが茶道を嗜んでおり、男勝りのモト子さんを見かねて、なかば無理やり茶道を習わせ始めたのがきっかけだったそう。
「最初は嫌でしょうがなかったですね。決まり事も多いし『なんて窮屈なんだ』と思っていました。ただ、渋々ながらも習ううちに、次第にこの静かな空間を心地よく感じ始めましてね・・・。今思えば、性に合っていたのでしょうね」
22歳で、国鉄(当時)に勤務していたご主人と結婚。2人の子どもにも恵まれました。途中、子育てに専念した時期もありましたが、好きな茶道を続けて50歳で師範となり、お弟子さんを持つようになったそうです。
「自宅の一室に教室を設け、お弟子さんを招き入れて教えていました。お弟子さんもいろいろな方がいらっしゃるでしょう。逆に私も学ぶことが多く、とても充実していました」
安心感が入居の決め手
夏目さんに転機が訪れたのが、79歳のとき。ご主人に先立たれて一人暮らしをしていましたが、ある日心筋梗塞で倒れてしまい、即入院。退院後、しばらくは一人暮らしを続けていたものの、生活への不安を覚えて老人ホームへの入居を検討し始めました。
「子どもたちと一緒に7~8カ所の施設を見学し、最終的に『グッドタイム リビング』への入居を決めました。スタッフの印象が良くて、館内の明るい雰囲気も気に入りました。食事も美味しいし、何より困ったことがあっても、ボタンを押せば誰かが来てくれるという絶対の“安心感”が嬉しいですね。子どもたちも『これで何かあっても大丈夫だね』と言ってくれています」
今でこそ、このように話す夏目さんですが、実は入居後2カ月くらいは「グッドタイム リビング」の暮らしに馴染めず、不安な日々を送っていたそうです。
「住み慣れた家を離れ、今までと全く違う環境で暮らすことに、やはり戸惑うことも多かったです。これまでと勝手が違うし、お友達もいないし・・・。でもね、やっぱり段々と慣れていくものですね。お友達に関しても、レストランやリビングダイニングで毎日顔を見合わせていくうちに、自然と挨拶や世間話をするようになって、徐々に打ち解けていきました」
“茶道”を通じて他者とつながる
そして何より、現在も月に一度続けている夏目さん宅での茶道教室が、心の“ハリ”につながっています。
「こちらに入居するとき、自宅で開いていた茶道教室もやめようと思っていました。でも、お弟子さんがお別れ会を開いてくれたときに『お教室を続けて欲しい』と、懇願されましてね。そこまで言われるなら考えてみようと・・・。今思えば、この提案はお弟子さんたちからの最高のプレゼントでした」
茶道教室を続けることになった夏目さん。その話をうかがった「グッドタイム リビング」のマネージャーは、あるお願いを夏目さんにしたそうです。それが、スタッフを対象とした茶道教室の開催でした。
「初めてお話を聞いた時は本当にびっくりしました。でも『私で良ければ・・・』ということで、お引き受けいたしました。マネージャーの方には『教えるからには、厳しく指導しますよ』とお伝えしています(笑)」
先月には、夏目さんの教えを受けた「グッドタイム リビング」の新たな弟子たちが、ご入居者の皆さまにお茶を披露するという盛大なお茶会も開かれました。
「お茶のお教室をここまで続けてこられて、本当に良かったです。茶道は私の人生に欠くことができないもの。たとえ住む場所が変わっても続けていきますし、続けていかないと“私”が“私”でなくなってしまう・・・そんな気がします。これからも、“茶道”を通じて、他の方とつながることができたら嬉しいです」
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