暮らしのエピソード
Vol.16
[NEW]“やりたい”を見つけて彩りある暮らしに
暮らしのエピソード
Vol.10
「グッドタイム リビング」で始まった第三の人生
ご夫婦でご入居後に、奥さまに先立たれてしまったお二人。
お互いにつながりあいながら、新たな人生をスタートさせている。
お互いに気にかける存在
「今日は天気がいいですね」
「今週は晴れの日が続くみたいですよ」
ゲストハウスの中庭のベンチからは、男性お二人の穏やかな声が聞こえてきます。
「グッドタイム リビング」に住む、北島道夫さん(仮名84歳)と中川昭さん(仮名 79歳)のお二人。ともに、ご夫婦で「グッドタイム リビング」にご入居されたものの、それぞれ奥さまを先に見送られ、今はお一人で生活されています。
「もちろん、一人の生活は寂しいですよ。でも、こうやって中川さんと世間話ができるから、生活に張りが出て嬉しいね」と北島さん。一方の中川さんも「安否確認ではないけれど、お互いに『今日の調子はどう?』と確認しあっています。気にかけてくれる人がいるということだけで、なんだかほっとしますからね」と話されます。
奥さまに先立たれて落ち込む日々
中川さんが奥さまと一緒にご入居されたのが3年ほど前。がんを患い、入退院を繰り返していた奥さまとは、以前より老人ホームのご入居を検討されていたそうです。
「妻の病気がわかってから、今後のことを考える中で『いい老人ホームがあったら入りたいね』と話していました」
ご家族も含めて、いくつかの老人ホームを見学されたのちに「グッドタイム リビング」にご入居。当時余命半年と言われていた奥さまは、1年半一緒に暮らして旅立たれました。
「覚悟はしていたものの、実際に妻がいなくなった後は喪失感でいっぱいでした。あとから『もっと、こんなことをしてあげればよかった』と思い出しては、落ち込む日々でした」
その日も何をするでもなく、中庭のベンチで一人座っていたところ、たまたま北島さんが通りかかり声をかけたのが、お二人が仲良くなるきっかけでした。
「中川さんは本当に元気がなくて『どこか具合でも悪いんですか?』と声をかけたんです。そしたら、奥さんを亡くされたばかりと聞いて…。私も同じ境遇だったので、他人事に思えなくて自分の話をしたのを覚えています。その時に中川さんも、いろいろと自分のことを話してくれました」
北島さんが奥さまを亡くされたのは3年前。5年前にご夫婦でご入居されたものの、腰椎圧迫骨折と認知症を患っていた奥さまの病状は次第に悪くなり、ご入居から2年後に旅立たれました。
「部屋に戻っても話す相手がいないというのは、本当に寂しいですよ。自分がそうだから、中川さんもきっと話し相手を必要としているのでは、と思いました」
最初は渋々だったグッドタイムクラブへの参加
もともと社交的で、グッドタイムクラブ(アクティビティ)への参加にも積極的な北島さんは、中川さんの興味がありそうなクラブがあるとその都度誘い、 “お節介”を焼き続けたそうです。
「最初は『ほっといてくれよ』と思ったのが、正直なところ(笑)。ただ、自分でもこのまま塞ぎ込むのはよくないとわかってはいたので、意識して興味のあるクラブに参加するようにしました」
最初はあまり乗り気ではなかったクラブへの参加ですが、逆に救われた部分が大きかったそうです。
「クラブに参加して、体を動かしたり集中して何かに取り組んだりしている時間は、余計なことを考えずにすみました。頭の中を切り替えることができて、結果的によかったと思っています」
クラブに参加することで、自然とスタッフや他のゲストと話をするようになったことも、気分転換につながったそうです。
「しつこく誘ってくれた北島さんには、本当に感謝ですね(笑)。クラブに参加することで、ひとり閉じこもる時間が少なくなり、くよくよする時間もだんだんと減っていきました」
新たな人生のスタート
天気がいい日には、昼食後に中庭のベンチでお茶を飲みながら一服するのがお二人の日課です。
「今度予定されているグッドタイムクラブの話や、昨日見たテレビ番組の話とか、たわいもない話をしています」と中川さん。最近では、もともと写真が趣味だった中川さんの影響を受けて、北島さんも写真に興味を持ち、カメラを購入することを検討しているそうです。
不幸にも奥さまに先立たれたお二人ですが、お互いに声をかけあい、つながりあいながら過ごす毎日。第三の人生が、ここ「グッドタイム リビング」で始まっています。
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