01介護職員の声を拾いながら、
根気強く段階的にシステムを改良

最良のケアを目指して

タブレット上でスタッフ間の情報共有ができる
スマート介護記録システム「Care-wing 介護の翼 施設版」

2019.09

介護現場での事務処理を効率的にするため、
デジタル化を模索

介護現場では、実際の身体介護のほかに伝票の記入や確認といった事務的な業務も少なからず発生します。例えば住宅型有料老人ホームのグッドタイム リビングなら、お一人おひとりのケアプランが時間で決まっているため、ケアアテンダント(介護士)の1日のスケジュールを管理する稼働表があります。稼働表では「誰が」「どのゲスト(ご入居者)に」「どの時間帯で」ケアプランを実施するのかが、一目でわかるようになっています。また、どのようなケアプランを実施したのかを記載するサービス提供記録表もあります。サービス提供記録表は、介護報酬を計算するためにも重要な書類です。こうした伝票関係は、すべて紙ベースで手書きをし、他の書類にも手書きで転記をするというのが、従来のグッドタイム リビングでのやり方でした。

稼働表は、ゲストお一人おひとりのケアプランと、スタッフのシフトを確認しながら、エクセルで作成。そして当日出勤するスタッフの人数分だけプリントアウトをし、手配りをしていました。およそ1時間の入力作業ですが、急な変更も少なくありません。ケアプランのキャンセルや、体調不良などによるスタッフの欠勤などがあり、その都度修正をする必要がありました。多い日だと1日5回ほど修正をすることもあります。どんな些細な変更でも、その日出勤するケアアテンダント全体の動きに影響を及ぼすため、その都度プリントアウトをし直して再配布しなければならないという問題がありました。

サービス提供記録表は、ケアアテンダントがゲストお1人の介護を終えたあとに必ず記入するものです。3枚綴りの複写式で、1枚をゲストの控えとし、1枚を行政に提出。もう1枚はゲストハウスでの保管用です。このサービス提供記録の内容をサービススタッフが転記して介護報酬の計算をするほか、ナースがカルテに転記することも。転記は常に人の手で行っていたため、転記ミスも少なからず発生していました。こうした転記ミスが、介護報酬の請求ミスを引き起こすこともあったのです。

稼働表の修正をもっとスマートにできないか。そして、サービス提供記録の転記ミスを防ぐことはできないか。さらには、こうした情報をスタッフ同士で簡単に共有できないものか。 ──そこで注目したのが、各種伝票のデジタル化でした。

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訪問介護の業務支援システム「Care-wing」を、
住宅型有料老人ホーム向けにアレンジ

介護に関わる伝票作成のアプリケーションソフトは、実はすでに各社からリリースされていました。しかし訪問介護に特化したものばかりで、一つの建物に多くの高齢者が暮らす住宅型有料老人ホームに適した、複数のスタッフがお互いのスケジュールを把握できる稼働表にも代替できそうなものはありませんでした。株式会社ロジックがリリースしていた「Care-wing 介護の翼」もまた、訪問介護に特化したアプリケーションでした。当然ながら、そのままではグッドタイム リビングに導入できません。

そこで「Care-wing 介護の翼」を住宅型有料老人ホーム向けに改良できないかと、ロジックと話し合い、共同で新たなアプリケーションを開発することになりました。

新しいアプリケーションの導入は、デバイスとしてタブレットの採用が決まりました。タブレットであれば、一人一台携帯することができるため、勤務中に建物内のどこにいても、常時ネット環境を通じて情報を参照することができます。

2013年8月、まずは試験的に「グッドタイム リビング 流山 壱番舘」での導入が決定。一部のケアアテンダントに実際に使用してもらいながら、使用感のアンケートを取り、段階を踏みながら意見を拾い上げて改良を進めていくことになりました。

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ケアアテンダントの声を拾いながら、
根気強く段階的にシステムを改良

手探り状態からのスタートだったこともあり、初期のアンケートではとにかく「使いにくい」「紙に戻してほしい」という声が目立ちました。さらに改良を加えていくことで、「起動に時間がかかる」「文字が小さい」「色味がなくて見づらい」といった具体的な意見も集まるようになります。特に多かったのが操作性に対する意見でした。コピー&ペーストが簡単にできるエクセルでの入力に慣れていたため、使用感の大きな変更が現場の不満になっていたようです。また、タブレットでの入力に抵抗のあるスタッフもいました。

そこで、画面レイアウトや操作方法をできるだけエクセルに近づけることに。使用感や改善案を話し合うミーティングには社内のシステム担当者も同席し、システムについて丁寧に解説するよう心がけました。こうして繰り返し改良を加えていくと、最初は反対意見ばかりが目立ったアンケートの中に、どうしたら使いやすくなるのかという、前向きな意見が見受けられるように。さらに根気強く改良を繰り返した結果、実務で十分活用できるレベルに到達。スマート介護記録システム「Care-wing 介護の翼 施設版」として無事に完成させることができました。

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介護職員の事務処理負担が軽減され、
ゲストと対話する時間が増加

こうして「Care-wing 介護の翼 施設版」は、そのほかのグッドタイム リビングにも順次導入されることに。導入にはWi-Fi環境の整備が必要となるため、時間とコストが必要でしたが、現在はすべて整い、住宅型有料老人ホームのすべてのゲストハウスで「Care-wing 介護の翼 施設版」を導入することができました。

「Care-wing 介護の翼 施設版」を導入したことで、スタッフが事務に関わる時間を大幅に軽減することができました。紙による稼働表の作成には、ケアプラン情報を照らし合わせながらおよそ1時間を費やしていましたが、「Care-wing 介護の翼 施設版」ならケアプラン情報はすべてタブレット内に保存されているため、タイムスケジュールの組み立てが容易に。およそ半分の時間で稼働表を作成できるようになりました。各自がタブレットで稼働表を確認できるため、プリントアウトをする必要もありません。変更が発生した際には、タブレット上で修正し、その旨をスタッフ各自が身につけているインカムを通じてアナウンスすればOK。あとは各自が好きなタイミングで変更内容を確認することができます。こうしてペーパーレスになったことで、資源の節約にもなりました。

ケアアテンダントがサービス提供記録表を作成する時間も短縮することができました。その分、介護に余裕が生まれ、ゲストと対話する時間が増えたという声もあがっています。また、介護方法に関する細かな留意事項を誰もがタブレットで共有できるため、結果的にケアの質を統一させるきっかけにもなりました。

今後は、サービス提供記録表のない介護付有料老人ホームのグッドタイム リビングでの導入を検討中。今あるシステムを改良し、スタッフのスケジュール管理に役立てていく方針です。

また「食事摂取量などの日常の記録もタブレットでできるようにしたい」「バイタル、排泄、事故報告書などすべてのデータが連携できるといい」といった現場からのさらなるニーズも寄せられています。こうした貴重な声に応えていくことも今後の課題です。

すべては、より良いケアを目指すため。グッドタイム リビングのケアの進化にゴールはありません。

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